イギリスで面接が決まった人向けに、準備することを1本にまとめました。
よく聞かれる質問と英語での答え方、服装と持ち物、オンライン面接、面接後のお礼メールまで順に書いています。
飲食・小売の面接とオフィス職の面接では、聞かれることも服装も変わるので、分けて説明します。
- 面接は電話かオンラインの一次から始まることが多い
- 経験を聞かれたらSTARの順で答える
- 服装は職場に合わせ、迷ったら一段きれいめ
- 採用前にRight to workの確認がある
- ビザの面接は仕事の面接とは別の手続き
イギリスの面接の流れと日本との違い

イギリスの面接は、応募先の規模と職種で流れが変わります。
オフィス職は、電話かオンラインの短い一次面接から始まることが多いです。
そのあと対面の面接に進み、職種によっては課題やプレゼンが加わります。

面接の形式や所要時間は、案内メールに書いてあることが多いです。読み落としに注意です。
飲食店や小売店では、店長との短い面接だけで決まることもあります。
面接のあとに数時間のトライアル(お試し勤務)を頼まれることもあります。
トライアルの時間と、給料が出るかどうかは事前に確認しておきましょう。
| 職種 | よくある流れ | 面接官 |
|---|---|---|
| 飲食・小売 | 店頭か電話で面接 → トライアル → 採用 | 店長・マネージャー |
| 日系企業のオフィス | オンライン一次 → 対面 → 採用 | 人事と配属先の上司 |
| 現地企業・専門職 | 電話スクリーニング → 対面(複数回、課題あり)→ 採用 | 人事・配属先の上司・チームのメンバー複数 |
日本の面接との違いで戸惑いやすいのは、志望動機より「何ができるか」を具体例で聞かれる点です。
面接官が2〜3人並び、それぞれが質問してくる形式もあります。

私が受けた面接は、イギリス人のリクルーター経由の紹介でした。まずリクルーターとの電話でスクリーニングがあり、そのあとオンライン面接が2回。最後の1回は、課題を役員にプレゼンする内容でした。すべて英語です。
イギリスの面接でよく聞かれる質問と答え方

イギリスの面接でよく聞かれる質問は、ある程度決まっています。
英国政府の就職支援サービス National Careers Service も、次の質問を定番に挙げています。

定番の質問は、答えを英語で声に出して練習しておくと当日の焦りが減ります。
| 質問(英語) | 聞かれていること |
|---|---|
| Tell me about yourself. | 経歴を1〜3分で |
| Why do you want to work for us? | この職場を選んだ理由 |
| What do you know about our company? | 下調べをしたか |
| What are your main strengths? | 強みと、それを示す例 |
| Tell me about a time you faced a challenging situation. | 困った場面での動き方 |
| Why should we hire you? | 仕事内容と自分の経験のつながり |
| Do you have any questions for us? | 逆質問(関心の深さ) |
経験を聞かれたらSTARで答える
「Tell me about a time…」で始まる質問は、過去の具体例を聞いています。
答え方の型として、National Careers Service はSTARという方法を紹介しています。
- Situation(状況): どんな場面だったか
- Task(課題): 自分の役割は何だったか
- Action(行動): 自分が何をしたか
- Result(結果): どうなったか、何を学んだか
時間を一番かけるのはActionです。
「we」ではなく「I」を主語にして、自分がしたことを話すと伝わりやすくなります。
日本での仕事の例でもかまいません。仕事以外に、ボランティアや家庭での例も使えます。
飲食・小売の面接で聞かれやすいこと
飲食店や小売店の面接は短く、実務の確認が中心です。
よく聞かれるのは次の4つです。
- When can you start?(いつから働けるか)
- How many hours can you work a week?(週に何時間働けるか)
- Can you work weekends or evenings?(週末や夜に入れるか)
- How long are you staying in the UK?(いつまでイギリスにいるか)
YMSの人は、ビザの残り期間を聞かれることがあります。
働ける期間と入れる曜日を、数字で即答できるようにしておくと話が早く進みます。
逆質問を2つ用意する
最後の「Do you have any questions for us?」には、何か聞くのが一般的です。
使いやすいのは「What does a typical day look like in this role?」(この仕事の1日の流れ)です。
「What are the next steps?」(今後の選考の流れ)も聞きやすい質問です。
給料や休みの条件は、面接の流れの中で先方から出なければ、内定の段階で確認してもかまいません。
英語面接の準備と練習のしかた

英語面接の準備で大事なのは、答えの暗記より話す材料をそろえることです。
準備は次の4つの順番で進めると、短い期間でも形になります。

暗記した文を読み上げるより、要点のメモから話すと自然に聞こえます。
- 1求人票から求められる力を書き出す
求人票(Job description)の「Requirements」や「Responsibilities」から、求められている力を3〜5個書き出します。面接の質問は、この項目に沿って出ることが多いです。
- 2STARの例を3つ作る
書き出した力を示せる具体例を、STARの形で3つ用意します。1つの例を、別の質問にも使い回せるように組み立てておきます。
- 31分と3分の自己紹介を作る
「Tell me about yourself.」への答えを、今の状況、これまでの経験、この仕事を選んだ理由の順にまとめます。1分バージョンと3分バージョンの2つを用意しておくと、面接の長さに合わせて使い分けられます。生年月日や家族構成は入れなくて大丈夫です。
- 4声に出して録音する
スマホで自分の答えを録音し、聞き直します。早口になっていないか、同じ言葉を繰り返していないかを確認します。
聞き取れなかった時は、黙り込まずに聞き返してかまいません。
「Sorry, could you say that again?」と「Do you mean…?」の2つを覚えておきましょう。
答えに詰まった時は、「Let me think for a moment.」と言って考える時間をもらえます。

私はまず過去の経験を書き出して、ネタ帳を作りました。ネタ帳があると、職種が違っても答えを組み立て直せます。AIを使って言語化するのも役に立ちますが、最後は自分の言葉で伝えられるようにしておきたいところです。
イギリスの面接の服装と持ち物

イギリスの面接の服装は、応募先の職場の服装に合わせるのが基本です。
迷ったら、その職場で働く人より一段きれいめを選ぶと外しにくいです。

迷った時は、面接の前日にお店の前を通って店員さんの服装を見ておくと参考になります。
| 応募先 | 服装の目安 |
|---|---|
| カフェ・飲食店 | 清潔なトップスかニット、黒か紺のパンツ、歩きやすい靴 |
| 小売・アパレル | そのお店の雰囲気に近い、きれいめの私服 |
| 日系企業のオフィス | ジャケット着用。金融や営業職はスーツが無難 |
| 現地企業(IT・クリエイティブなど) | ジャケットかきれいめのトップス。スーツでなくてよいことが多い |
服装は会社によって差があるので、案内メールに「dress code」の指定がないか確認してください。
指定がなく判断がつかない時は、人事の担当者に聞いても失礼にはなりません。
ロンドンは天気が変わりやすいので、移動には折りたたみ傘を持っていくと吉です◎
オンライン面接の場合でも服装の考え方は同じです。あわせて、事前にカメラやマイクの出力を確認しておきたいですね。
面接の持ち物
- 印刷したCV(2〜3部)と求人票のメモ
- パスポート、またはRight to workのシェアコード(持参を頼まれた場合)
- リファレンス(推薦者)の名前と連絡先のメモ
- ペンと小さなノート
- 面接先の住所と担当者の名前(スマホの電池切れに備えて紙にも)
イギリスでは、採用前にリファレンス(前の職場の上司などの推薦者)の連絡先を聞かれることがよくあります。
誰に頼むかを決め、面接の前に本人の了承を取っておきましょう。
面接で確認されるRight to workと聞かれない質問

面接の前後で、イギリスで働く権利(Right to work)の確認があります。
雇用主は、応募者を雇う前にイギリスで働けるかどうかを確認する決まりです。
面接の当日にパスポートやシェアコードを求める職場もあれば、内定後に確認する職場もあります。

シェアコードは有効期限があるので、面接の日程が決まってから発行すると安心です。
シェアコードか書類で証明する
英国・アイルランド国籍以外の人は、オンラインのシェアコードか、有効な移民書類で働く権利を証明します。
どちらを使うかは本人が選べて、雇用主はシェアコードでなく書類を出したことを理由に断れません。
シェアコードはUKVIアカウント(eVisaを見る政府のオンラインアカウント)から発行し、有効期間は90日です。
面接で聞いてはいけない決まりの質問
イギリスでは、採用で差別をしないよう、雇用主が聞いてはいけない質問が決まっています。
イギリス政府の採用ガイドは、応募者に保護特性(protected characteristics)について聞いてはいけないとしています。
保護特性には、人種(肌の色・国籍・民族や出身国を含む)、宗教、年齢、障害、性別、性的指向などが含まれます。
そのため「どこの国の出身か」「どの人種か」といった質問は、本来されないものです。
Right to workの確認で国籍が分かる書類を見せることはありますが、これは全員に同じ手順で行う確認で、出身を理由に選ぶためのものではありません。
結婚しているか、子どもがいるか・予定があるかといった質問も、聞いてはいけないとされています。
生年月日は、お酒の販売など法律で年齢の下限がある仕事以外では、応募書類で求めてはいけません。
健康や障害についての質問も、原則として制限されています。
例外は、仕事に欠かせない条件を確かめる時や、面接で配慮(reasonable adjustments)が要るかを聞く時などです。
答えにくい質問をされても、その場で言い争う必要はありません。気になる質問をされた時は、日時と内容をメモに残しておくと、あとで相談する時に役立ちます。判断に迷う時は、ACAS(雇用の問題を無料で相談できる公的機関)などに相談してください。
オンライン面接と面接後のお礼メール

イギリスでは、一次面接をオンラインで行う会社もあります。
日本から応募して、渡英前にオンライン面接を受けるケースもあります。

日本から受ける時は、時差で日付を取り違えないよう注意してください(とくにサマータイム!)。
National Careers Service は、オンライン面接のコツとして次の点を挙げています。
- マイクと使うソフトを事前に試し、余裕をもってログインする
- 静かで邪魔の入らない場所を選び、顔が見える明るさにする
- カメラを目の高さに置き、画面ではなくカメラを見て話す
- 服装は対面と同じくきれいめで、画面で目立たない無地を選ぶ
日本から受ける場合は、イギリス時間(BST/GMT)と日本時間の両方で予定を控えておくと取り違えを防げます。
夏時間(BST)の間、日本との時差は8時間、冬時間(GMT)の間は9時間です。
面接後のお礼メール
面接のあと、当日か翌日に短いお礼メールを送る人もいます。
必須ではありませんが、名前を覚えてもらうきっかけになります。
Dear [面接官の名前],
Thank you for taking the time to meet me today. I enjoyed learning more about the role and the team, and I am still very interested in the position.
I look forward to hearing from you.
Kind regards,
[自分の名前]
結果の連絡時期は、面接の最後に「When can I expect to hear back?」と聞いておきます。
その日を過ぎても連絡がない時は、1回だけ丁寧に状況を問い合わせてかまいません。
ビザの面接は仕事の面接と別物

「イギリス 面接」で調べると、ビザの面接の情報も出てきます。
ビザの面接は、就職の面接とは別の手続きです。

ビザの話は長くなるので、この記事では要点だけにしています。
学生ビザ(Student visa)では、審査の中でCredibility Interviewを受けることがあります。
本当に勉強のために渡英するか(genuine student)を確かめる面接で、審査官向けのガイダンスでは、申請書と面接の内容から判断するとされています。
YMS(ワーホリ)とSkilled Worker(就労ビザ)は、gov.ukの申請手順に面接は含まれていません。
YMSビザ(gov.uk)も就労ビザ(Skilled Worker)(gov.uk)も、申請の流れはオンライン申請、本人確認と書類の提出です。
自分のビザで何が求められるかは、個別の事情で変わります。迷ったら移民弁護士などの専門家に相談してください。
自分に合うビザはイギリスのビザの種類と選び方で整理しています。
よくある質問
- Q英語が得意でなくてもイギリスの面接に受かりますか?
- A
職種によります。日本食レストランや日系の店舗では、日本語で面接をすることもあります。英語の職場でも、飲食や小売は実務の確認が中心で、流ちょうさより「いつから・週何時間働けるか」をはっきり答えられるかが見られます。オフィス職では、職種に合った英語力を求められます。
- Q面接で希望の給料を聞かれたらどう答えますか?
- A
求人票に金額があれば、その範囲で答えるのが無難です。金額がない時は、同じ職種の求人を求人サイトで調べ、幅を持たせて答えます。時給の仕事は最低賃金が下限なので、2026年4月からの金額を確認しておきましょう。
- Qトライアル(お試し勤務)は給料が出ますか?
- A
職場によって扱いが違います。何時間働くのか、給料が出るのかを、トライアルの前に確認してください。長時間の無給トライアルを求められた時は、応募を続けるか考え直してもよいでしょう。
- Q面接の結果はいつ来ますか?
- A
会社や職種によって違います。飲食店ではその日のうちに決まることもあり、オフィス職では数日から数週間かかることもあります。面接の最後に、いつ頃連絡が来るかを聞いておくと待つ間の不安が減ります。
- Qイギリスの面接にスーツは必要ですか?
- A
職場によります。金融や営業などのオフィス職はスーツが無難ですが、カフェや小売ではきれいめの私服で問題ないことがほとんどです。迷ったら、その職場で働く人より一段きれいめの服を選んでください。
- Q面接のあと連絡がない時はどうすればいいですか?
- A
聞いていた連絡予定日を過ぎたら、担当者に1回だけ丁寧なメールで状況を問い合わせてかまいません。返事がない場合は、ほかの応募を並行して進めておくと気持ちが楽になります。
まとめ
イギリスの面接は、定番の質問に具体例で答えられるかが大きな分かれ目です。
経験を聞かれたらSTARの順で、飲食・小売なら働ける期間と曜日を数字で答えます。
服装は職場に合わせて一段きれいめにし、CVとリファレンスの連絡先を用意しておきます。
採用前にはRight to workの確認があるので、シェアコードの出し方も先に覚えておくと慌てません。
仕事探しを含めたワーホリの全体像は、イギリスのワーホリ完全ガイドで確認してみてください。

