イギリスのビザ申請方法は、学生・就労・YMS・配偶者など種類が違っても、大きな流れは同じです。GOV.UK でオンライン申請し、申請料とIHSを払い、申請センターで指紋と顔写真を登録して、結果を待ちます。この記事では、日本から申請する人向けに共通の流れを整理しました。費用・書類・審査期間から、許可後のeVisaまで順番に見ていきます。ロンドンで6年暮らし、永住まで進んだ目線で、公式情報と合わせて書いています。
どのビザを選ぶかは、ピラー記事イギリスのビザの種類と選び方にまとめています。この記事は「申請するビザが決まった後」の手順に絞っています。
この記事では、イギリスのビザ申請について以下の情報を解説します。
- 申請は GOV.UK のオンラインフォームから
- 申請料に加えてIHSを最初にまとめて払う
- 日本の申請センターは VFS Global が運営
- 審査は学生・就労・YMSで通常3週間
- 許可後はeVisaをUKVIアカウントで確認
イギリスのビザ申請方法の流れ(7ステップ)

イギリスのビザ申請方法は、次の7ステップで進みます。順番を先に頭に入れておくと、途中で「次に何をするか」で迷いにくくなります。

全体の順番を先に紙に書き出しておくと、途中で迷いにくいです。
- 1申請するビザを決める
GOV.UK の確認ツールで、目的と国籍から必要なビザを調べます。
- 2GOV.UKでオンライン申請する
英語の申請プロセスに沿って、個人情報・渡航目的・経歴を入力します。途中でUKVIアカウントを作り、申請番号が発行されます。
- 3申請料とIHSを支払う
フォームの最後に申請料と、6か月を超えるビザならIHS(移民医療費負担金)をカードで払います。
- 4申請センターを予約して書類を出す
日本からの申請は、VFS Global のサイトで来館予約をします。案内に従って必要書類をアップロードします。
- 5申請センターで指紋と顔写真を登録する
予約日に申請センターへ行き、生体情報(指紋と顔写真)を登録します。
- 6審査結果を待つ
結果はメールか手紙で届きます。学生・就労・YMSは通常3週間、家族ビザは通常12週間が目安です。
- 7eVisaを確認して渡航する
許可が出たら、UKVIアカウントでeVisaの内容とパスポート情報を確認してから渡航します。
申請前に決めることと申請できる時期

申請を始める前に決めるのは、どのビザで申請するかと、いつ申請するかの2つです。使うのは GOV.UK のビザ確認ツール(Check if you need a UK visa)です。国籍と目的を入れると、候補のビザと申請先が表示されます。

申請の時期は、入学日や入社日から逆算して決めるのが確実です。
日本国籍で6か月以内の観光や短期の訪問なら、ETA(電子渡航認証)を取って入国します。料金は£20(約4,200円)です。※円は1ポンド=約208円で計算しています。YMS(ワーキングホリデー)の人は、年齢・資金証明など YMS だけの条件があります。条件と手順はイギリスYMSビザの申請方法で確認してください。
いつから申請できるか
申請できる時期の目安は次のとおりです。
| ビザの種類 | 申請できる時期(目安) |
|---|---|
| 訪問ビザ | 渡航予定日の3か月前から |
| 多くの就労ビザ | 勤務開始日の3か月前から |
| 学生ビザ(Student / Child Student) | コース開始日の6か月前から |
航空券は、ビザの結果が出てから予約すると安心です。不許可や審査の遅れで渡航費が無駄になっても、UKVI(英国ビザ移民局)は補償しません。
オンライン申請とUKVIアカウント

オンライン申請は、GOV.UK の各ビザのページにある「Apply」から始めます。フォームは英語だけで、パスポートの情報、住所、職歴、渡航歴、家族の情報などを入力します。

英語のフォームは、答えを先にメモ帳へ下書きしてから入力すると楽です。
途中でメールアドレスと電話番号を使ってUKVIアカウントを作ります。申請すると GWF で始まる申請番号が発行され、申請センターの予約でも使います。
UKVIアカウントは許可後にeVisaを見る時にも使うので、ログイン情報を控えておいてください。
本人が入力できない場合は、本人の許可を得て代わりに入力できます(18歳未満は親か保護者の書面の許可が必要)。提出後に内容を変えたい時は、UKVI に連絡します。
イギリス国内から延長や切り替えをする場合は、申請の窓口が UKVCAS(英国内の生体情報登録サービス)になります。この記事では、日本など英国外から申請する流れを中心に書いています。
イギリスのビザ申請にかかる費用(2026年)

イギリスのビザ申請の費用は、申請料+IHSが基本で、必要に応じて優先審査などのオプションを足します。支払いはオンライン申請の最後に、デビットカードかクレジットカードで行います。

ビザによっては申請料よりIHSが高くつくので、合計で見積もるのがおすすめです。
主なビザの申請料(英国外から申請)
IHSは1年あたりの金額で、許可される年数分をまとめて払います。ビザの期間が長いほど、申請料よりIHSのほうが大きくなります。
| ビザ | 申請料 | IHS(1年あたり) | 申請期間2年時の合計費用 (申請料+IHS×2) |
|---|---|---|---|
| 訪問(Standard Visitor、6か月以内) | £135(約2.8万円) | 不要 | — |
| 学生(Student) | £558(約11.6万円) | £776(約16万円) | £2,110(約44万円) |
| YMS(Youth Mobility Scheme) | £340(約7.1万円) | £776(約16万円) | £1,892(約39万円) |
| Skilled Worker(3年以下) | £819(約17万円) | £1,035(約22万円) | £2,889(約60万円) |
| Skilled Worker(3年超) | £1,618(約34万円) | £1,035(約22万円) | 3年の場合 £4,723(約98万円) |
| 配偶者・パートナー(家族ビザ) | £2,064(約43万円) | £1,035(約22万円) | 最初の2年9か月で£5,169(約108万円) |
※上の金額は、2026年10月8日からの新しい料金表でも変わりません。※Skilled Worker は、人手不足職や医療・介護職(Health and Care)なら申請料が下がります。条件はイギリス就労ビザ(Skilled Worker)の記事にまとめています。
IHS(移民医療費負担金)
IHS(Immigration Health Surcharge)は、NHS(国民保健サービス)を使うための負担金です。6か月を超えるビザを英国外から申請する時に、ビザの期間分をまとめて払います。
- 学生・その家族・YMS・18歳未満は年£776(約16万円)。2年ビザなら£1,552(約32万円)
- それ以外は年£1,035(約22万円)。3年ビザなら£3,105(約65万円)
- 6か月以下のビザを英国外から申請する場合と訪問ビザは不要
例えば YMS で2年のビザなら、申請料£340(約7.1万円)とIHS£1,552(約32万円)で合計£1,892(約39万円)です。
民間の医療保険に入っていても、IHSは払う必要があります。NHS の使い方はイギリスNHSの記事で書いています。
任意のオプション費用
- 優先審査(Priority):£500(約10万円)。多くのビザは通常5営業日で結果が出る
- 超優先審査(Super Priority):£1,000(約21万円)。通常は来館の翌営業日に結果が出る
優先審査と超優先審査は UKVI に払う料金で、使えるビザの場合はオンライン申請の画面に表示されます。
申請センター(VFS Global)の有料オプション
日本の申請センターには、VFS Global 独自の有料サービスもあります。使っても審査に有利にはなりませんが、時間や手間を減らせます。
| サービス | 内容 | 料金の目安 |
|---|---|---|
| Document Upload Assistance | 紙の書類をセンターの職員がスキャンしてアップロードする | 3,700円 |
| Prime Time Appointment | 通常の受付時間外に来館できる | 17,200円 |
| Flexi Appointment | 予約日の好きな時間に来館できる | 20,300円 |
| Courier Return | パスポートや書類を郵送で返してもらう | 2,500円 |
| 大阪の申請センターの利用 | 大阪は有料の申請センターで、全員に追加料金がかかる | £76.50(約1.6万円) |
東京の申請センターなら、追加料金なしの予約枠があります。書類の中身をチェックしてくれるサービスではないので、書類はアップロード前に自分で見直しておきましょう。
必要書類と書類のアップロード

必要書類はビザの種類で変わりますが、共通して求められるものがあります。オンライン申請の途中と最後に、自分のビザで何を出すかが一覧で表示されるので、その案内が正です。

書類は申請前にスキャンしてPDFにまとめておくと、アップロードで慌てません。
どのビザでもほぼ必要なもの
- 有効なパスポート
- ビザの条件を満たす証拠(入学許可のCAS、雇用主のスポンサー証明、資金の残高証明など)
- 英語・ウェールズ語以外の書類には、認証翻訳(certified translation)
日本語の残高証明や戸籍謄本を出す場合は、英訳を付ける必要があります。英語力の証明が必要なビザもあり、その場合は申請フォームの書類一覧に出てきます。
書類のアップロード
日本から申請する場合、書類は来館前に自分でスキャンしてオンラインでアップロードするのが基本です。自分でスキャンしない場合は、申請センターの有料スキャンサービス(Document Upload Assistance)を使う選択肢もあります。写真がぼやけていたり、ページが欠けていたりすると、追加書類を求められて審査が延びることがあります。
ビザ申請センター(VFS Global)で生体情報を登録する

オンライン申請が終わったら、申請センターで指紋と顔写真(生体情報)を登録します。gov.uk の申請センター一覧では、日本のリンク先はVFS Globalです。

予約は申請料を払った直後に取っておくと、渡航日から逆算しやすいです。
日本の英国ビザ申請センターは、VFS Global が東京と大阪で運営しています。来館の予約も、所在地・受付時間・無料枠の案内も、VFS Global の日本向けサイトにまとまっています。
予約と来館の注意点
- 申請の提出から240日以内に予約して来館しないと、申請をやり直しになる
- 多くの申請センターは、5営業日以内に無料の予約枠がある
- 16歳未満は18歳以上の大人の付き添いが必要、5歳未満は写真だけで指紋は不要
ID Check アプリを使える人
一部の人は、来館せずにスマホアプリ「UK Immigration: ID Check」で本人確認ができます。現在アプリの対象は、EU・EEA・スイスの生体認証パスポートや期限切れBRPなどです。日本のパスポートは対象に含まれていないので、日本から申請する人は、通常は申請センターに行くことになります。
イギリスのビザ申請の審査期間と早く結果を得る方法

イギリスのビザ申請の審査期間は3〜12週間が目安です。審査期間は、申請の提出・生体情報の登録・書類の提出がすべて終わった時点から数え始めます。

入学や入社の日が決まっている人は、審査期間に余裕を足して予定を組むと安心です。
ビザ別の審査期間の目安
| ビザ | 審査期間(通常) |
|---|---|
| 訪問(Standard Visitor) | 3週間 |
| 学生(Student) | 3週間 |
| Skilled Worker・YMS などの就労ビザ | 3週間 |
| 配偶者・パートナーなどの家族ビザ | 12週間 |
| 永住を前提とした申請(settlement) | 最長6か月 |
期間はイギリスの営業日(月〜金)で数え、イギリスの祝日は含み、日本の祝日は含みません。
審査が長引くケース
- 申請内容が不正確で、追加の確認が必要になった
- 資金などの追加書類を求められた
- 面接が必要になった
- 申請が集中している、またはシステム障害が起きた
期間内なら、UKVI に問い合わせても進み具合は教えてもらえません。目安の期間を過ぎても連絡がない時に、UKVI へ問い合わせます。
早く結果がほしい時
急ぐ場合は、前の章の優先審査か超優先審査を検討します。料金は優先審査が£500(約10万円)、超優先審査が£1,000(約21万円)です。優先審査は多くのビザで通常5営業日、家族ビザは通常30営業日です。超優先審査は、平日に来館すれば通常は翌営業日の終わりまでに結果が出ます。追加の確認が入ると長引くことがあり、その場合も優先料金は原則戻りません。
許可が出たらeVisaを確認する

ビザが許可されると、メールか手紙で知らせが届き、eVisaが発行されます。eVisa は、在留資格と条件(働けるか、学べるか)をオンラインで記録したもので、紙のビザや BRP の代わりです。

渡航前に、eVisa の名前とパスポート番号が合っているかを一度見ておきましょう。
渡航前にやること
- 申請で作ったUKVIアカウントにログインし、eVisaを見られるか確認する
- UKVIアカウントに、渡航に使うパスポートが登録されているか確認する
- 名前・生年月日・ビザの種類・期間に間違いがあれば、オンラインで報告する
eVisa と航空会社に伝える情報が一致していないと、搭乗や入国で止められることがあります。
入国審査などで追加の証明を求められた時は、eVisa のページから旅行用のシェアコードを出せます。旅行用のシェアコードは90日間有効で、何度でも使えます。
パスポートにビザのシール(ビネット)が貼られている人は、そのビネットで期限まで渡航できます。仕事や家探しで在留資格を証明する時も、eVisa のページから目的別のシェアコードを出します。
不許可になった場合
不許可の場合は、理由を書いた通知が届きます。通知には、行政審査や不服申し立て(appeal)ができるかが書かれています。審査が始まった後の申請料は戻らないので、次にどうするかは移民弁護士などの専門家に相談するのが確実です。
よくある質問
- Q日本人が観光でイギリスに行く時もビザの申請が必要ですか?
- A
日本国籍で6か月以内の観光や訪問なら、ビザの代わりに ETA(電子渡航認証)を取るのが一般的です。ETA の料金は£20(約4,200円)で、GOV.UK かアプリで申請します。
- Qビザの申請は日本語でできますか?
- A
GOV.UK のオンラインフォームは英語だけです。英語・ウェールズ語以外の書類には、認証翻訳(certified translation)を付けて出します。VFS Global の日本向けサイトは日本語で案内を読めます。
- Q申請料を払った後、申請センターの予約をしないとどうなりますか?
- A
申請の提出から240日以内に予約して来館しないと、申請をやり直す必要があります。審査は来館して生体情報を登録した後に始まるので、提出したら早めに予約するのがおすすめです。
- Q審査中に進み具合を問い合わせることはできますか?
- A
審査期間の目安の範囲内なら、UKVI に問い合わせても状況は教えてもらえません。目安を過ぎても連絡がない時に、UKVI の問い合わせ窓口へ連絡します。申請センターにパスポートを預けた場合は、連絡が来るまで取りに行かないよう案内されています。
- Qビザが不許可になったら申請料は戻りますか?
- A
審査が始まった後の申請料は、原則として戻りません。申請を取り下げた場合も、返金されるのは UKVI が審査を始める前だけです。不許可の通知に、行政審査や不服申し立てができるかが書かれているので、まずそこを確認してください。
- Qビザ申請は代理店に頼むべきですか?
- A
流れ自体は自分でも進められますが、書類が複雑なビザや、過去に不許可歴がある場合は、専門家に頼む人もいます。費用とサポート範囲は会社で違うので、比べてから決めてください。代理店の違いはイギリスビザ申請代理店比較にまとめています。
まとめ
イギリスのビザ申請は、オンライン申請と支払い、申請センターでの登録、審査、eVisa の確認の順に進みます。費用は申請料とIHSの合計で考え、YMS で2年なら£1,892(約39万円)、学生や就労ビザは期間に応じてIHSが増えます。審査は学生・就労・YMSで通常3週間、家族ビザで通常12週間です。入学日や入社日から逆算して申請してください。
まだビザの種類で迷っている方は、イギリスのビザの種類と選び方から読んでみてください。





